エレガントな宇宙
the elegant universe

私を物理の世界への興味と夢を抱くように仕向けた作品を紹介したい。「物理なんてくだらない、やっぱ電子・情報系が一番楽しいっしょ!」とか思っていた私の愚かな考えを540°回転させたくらいに強烈なインパクトを持ったドキュメンタリー。

まず、本。これは全米ベストセラーになったらしい。僕は映像作品で感動して本を買ったクチだ。ただ思うに、少しサイエンスに興味があるくらいの人に、この本を読ませるのは少々酷であろうかと思う。いわゆるヨミモノ的にスラスラと読めて、概要が掴めるような内容にはなっていない。ビデオを20回近く見て、話の流れが十分に掴めていた私でもキツかったことを申し上げておきたい。ただ本の方が説明が専門的かつ詳細なので、非常に勉強にはなる。根気とパッションのある方はどうぞ。

 

このように、作品中では本の著者であるBrian Greene(Ph.D)氏本人が直接CGを交えて素人にもわかり易く教えてくれる。最前線の物理学者が教えてくれる贅沢な作品となっている。

 

他にも多くのゲストが登場する。ノーベル賞受賞者、ノーベル賞候補者、有名な学者ばかりであるのは特筆すべき点だと思う。

 

 

 

 私が何故にこの作品にハマってしまったのかを大雑把に分析すると。恐らく以下の4つの要素が強いと思う。

・主人公のBrian Greene氏が洗練されててカッコイイ
・出演者が全員欧米の知識人で構成されている
・CGを多用していてなんか凄い

└────────────→ 結論 → 単なるミーハー?


 最後に──。

 確かこの作品はアインシュタイン没後50周年を記念して製作されたみたいで、出演者やCGなどを見ていても相当気合を入れて作られたことが伺える。よくぞこれまで最先端の著名な研究者を集められたなと関心させられた。出演者の中に一人も日本人・日本の研究機関の人間が出ていないのが残念なものの、それは超弦理論(Super String Theory)、更に言えば理論物理学が日本ではそれほど盛んでないことを考えれば仕方のないことかも知れない。

 ちょうどこの時期は日本でもアインシュタイン関連がブームになり、雑誌『Newton』などでも相対性理論系の別冊が刊行されるなど、書店にそっち系の本が増えた。蛇足ながら、受験界においても物理の試験問題は古典的な物理が中心だったのに、普段はあまり出題されない範囲である現代物理により近い"原子物理"が出題されるなど、色んな意味で物理にとっては盛り上がりのある時期だったと思う。

 

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